十勝千年の森/TOKACHI MILLENNIUM FOREST

十勝千年の森では、大自然を体験できる北海道ガーデンの他、ヤギの哺乳体験なども楽しめるファームガーデン、見て食べて楽しめるキッチンガーデンや現代アートの展示、セグウェイに搭乗できる体験ツアーがあります。

セグウェイガイド
ツアーお申し込み
  1. ホーム
  2. 日高山脈と十勝千年の森

2024年夏、
日高山脈襟裳国定公園は
「日高山脈襟裳十勝国立公園」に!

十勝千年の森は1,500~2,000m級の山々が連なる日高山脈の北端、十勝清水町の麓(ふもと)に位置します。400haにおよぶ広大な敷地内の自然や生き物は、日高山脈からたくさんの恩恵を受けています。

山からのおろし風

十勝地方では西よりの風で強風となる場合、日高山脈の影響で局地的に非常に強い風が吹くことがあります。特に西~西南西の風向きでは、山頂から吹き降ろす、いわゆる「おろし風」によって風速は20m/sを超える暴風になることも。十勝千年の森でも特に春と秋、日高山脈から強い風が吹きます。※1

豊かな植生の源

十勝では「日高おろし」「馬糞風」とも呼ばれるこの風は、倒木などの風害をもたらすこともありますが、一方で風に乗って山野草の種子が飛ばされ、十勝千年の森では豊富な水と相まって、豊かな植生を造り出しています。本来、山地~亜高山帯に生息する絶滅危惧種「シラネアオイ」が多く見ることができるのも、特徴のひとつです。

樹木も興味深く、山の稜線を境に、十勝側の山の斜面のほとんどに、標高の高い山岳地に生息する「ダケカンバ(岳樺)」の森が広がり、千年の森からもその様子を確認することができます。

シラネアオイ

シラネアオイ

山地・湿地を好むエゾカンゾウ

山地・湿地を好むエゾカンゾウ

環境を浄化する麦飯岩と清らかな水

清水町や十勝千年の森には、地下のマグマが固まった花こう岩の一種である麦飯石(ばくはんせき)が分布しています。約2,000万年前、北米プレートとユーラシアプレートの衝突から始まった日高山脈形成の歴史と共に、長い年月をかけて地表に姿を現しました。

麦飯石は無数の小さな穴がある多孔質の石で、空気や水を浄化します。千年の森の空気がおいしく、清らかな水があちらこちらに湧いて小川が流れるのは、日高山脈からの贈り物です。

また、十勝千年の森の裏には「面内山」という三角点名があります。これは、アイヌ語の「メムナイ」(メム=泉・湧水 ナイ=川・沢)から付けられた三角点名と考えられます。千年の森ができるはるか前から、人々は水のきれいな地として親しんでいたようです。

アート作品
アート作品

園内には麦飯石を活用したアート作品も

日高山脈とともに

十勝に暮らす私たちは皆、日高山脈を見て育ちました。十勝側からの景観は素晴らしく、ここ十勝千年の森からも芽室岳をはじめとした山々が悠々と連なります。

南北100km以上に及ぶ長大な連峰には、道内唯一のカール(氷河の浸食でできた椀状の地形)など氷河地形があり、今も原生的な自然が広範囲に残ると共に、ナキウサギといった氷河期遺存種、その他固有種である動植物も多数生息しています。

国立公園化を機に貴重な自然を観光資源として誇りと親しみを新たにしたいものです。

※1 解説協力:帯広測候所。詳細は十勝千年の森 HPコンテンツ「森からの便り」に掲載

豊かな自然を守るために ~
「十勝千年の森コンセプト」